ソラスト(東京都港区)は27日、愛媛県や関東圏、関西圏等でデイサービスを中心とした介護サービスを手掛けるベストケア(松山市)の全株式を10月31日付で取得すると発表した。取得価格は32億9500万円。地域展開進展への足掛かりとするとともに、さらなる事業所数拡大を図る。
ベストケアは、デイサービス28ヵ所、ショートステイ3ヵ所、居宅介護支援事業所2ヵ所、訪問介護1ヵ所、訪問看護1ヵ所の計35拠点を運営。理学療法士や作業療法士などの専門職種による機能訓練を強みとしたサービス展開を行っており、愛媛県においては高い市場シェアを確立している。2016年9月期の売上高は28億6600万円、従業員数は630名。社名変更等はなく、従業員も従来通りに勤務する。
今回の株式取得により、ソラストは事業所数と地域展開の両面で大きな拡大を見込む。また、ベストケアの強みである機能訓練のノウハウとソラストの強みである経営ノウハウを互いの事業所に展開することで、自立支援のためのサービスの強化や事業全体の質の向上を進展させる方針だ。
ソラストは現在、関東・関西圏、名古屋地区を中心に、全国で281ヵ所の介護事業所を運営。在宅系サービスに軸足を置いた事業の拡大を加速している。昨年度は11件のM&Aを実施したが、今年度は7月末の第1四半期時点ですでに7件のM&Aを完了しており、昨年を大幅に上回るペースと言える。
今後は、身体機能の維持向上を重視したサービスの充実とともに、デイ・訪問介護拠点の周辺に認知症対応を含む居住系サービスを展開することで、「地域トータルケア」の実現を目指す。
なお、ソラストの主な持株比率は、大東建託が約35%、米投資ファンドCJP NC Holdings, L.P.が約14%、東邦ホールディングスが約5%を保有している。
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