介護大手3社の2018年3月期決算が発表された。社内の組織改革や業務改善とともに、施設の利用率や入居率が向上し、各社増収増益だった。
ニチイ学館(東京都千代田区)の2018年3月期の介護事業売上は1481億円(前年同期比2・6ポイント増)。デイサービスの稼働が17年3月時点の88・7%から91・1%まで上昇するなど、在宅系サービスなどが好調だった。今後は、家事代行のニチイライフ・サニーメイドサービスの顧客獲得などに注力し、来期は売上高3000億円越えを目標に掲げる。
SOMPOケアグループ(同品川区)は、介護事業の黒字化を達成した。SOMPOケアネクストが運営するSOMPOの家の入居率が4・3ポイント上昇して91・7%に、同じくサービス付き高齢者住宅ブランドそんぽの家Sで6・3ポイント上昇して90・0%に、SOMPOケアネクストが運営する入居施設ブランド・ラヴィーレは5・2ポイント上昇して85・3%に達した。18年度は、さらなる入居率改善やコスト削減効果による増収増益を目指す。
ベネッセスタイルケア(同新宿区)の介護事業は、昨年に引き続き増収増益となった。介護付きホームの新設とともに、入居者数も順調に伸長した。営業利益も前期比8・1ポイント上昇した。
介護事業を展開している上場企業の中で、売上を伸ばしたのは主力のデイサービス事業の機能強化を推進するツクイ(横浜市)や、M&Aを積極的に仕掛けるソラスト(東京都港区)、近畿圏で強固な運営基盤を構築し、首都圏で高級住宅地を中心にアッパーミドルから富裕層をターゲットとした高価格帯ブランドの有料老人ホームを展開するチャーム・ケア・コーポレーション(大阪市)など。
介護事業に注力する上場企業の大半が増収増益となった。
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