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全国知事会の高齢者認知症対策・介護人材確保プロジェクトチームは20日、厚生労働省に対して介護人材確保対策及び認知症対策の抜本強化を要請した。過去の提言も制度に組み込まれているものが多く、今後の動向を注視する必要がありそうだ。

 

 

全国知事会が提言書
全国知事会では2016年に、群馬県済生会の支部会長でもある大澤正明群馬県知事をリーダーとして、高齢者認知症対策・介護人材確保プロジェクトチームを開催。同年に全国知事会として国に「超高齢社会非常事態宣言」を通知して以来、認知症対策と介護人材確保対策を協議しており、国に求めてきた。

 

今回、介護人材確保対策について要請したのは(1)多様な人材確保、(2)介護従事者の処遇改善、(3)労働環境の整備と業務負担軽減、(4)地域医療介護総合確保基金の財源確保と効果的な活用について。

 

(1)については昨年、新中学校学習指導要領の「技術・家庭科」の中で、介護について教育することが盛り込まれた。これに関連して小・中・高等学校で高齢者と接する機会を設け、福祉施設を見学するなどの体験授業を組み入れることや、介護福祉士養成施設を卒業して介護福祉士の資格を取得する場合の科目免除等のインセンティブを求めた。
また、昨年末閣議決定された「新しい経済政策パッケージ」において、消費税率引き上げに伴い、勤続年数10年以上の介護福祉士について月額平均8万円相当の処遇改善を行うことが明記されている。(2)ではこれに対して、「調理員や事務員も含めた間接業務担当者も含む」(全国知事会)と、介護従事者全体の処遇改善を図ることを要求した。

 

認知症対策については、認知症の人にやさしい地域づくりに向けた産業会の参画、医療とケアの包括的な対応ができる施設の整備や、投薬や治療の標準化、損害賠償責任に関する法整備、医学生や看護学生への教育強化などを求めている。

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