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介護業界最大の労働組合、UAゼンセン日本介護クラフトユニオン(NCCU/東京都港区)は9月10日、組合員を対象に実施した就業意識実態調査の結果を発表した。その結果、勤務先が腰痛予防対策を実施している割合は4割弱、受動喫煙防止対策を実施している割合は5割弱に留まっていることが明らかになった。

 

 

対策の不備がストレス要因
この調査は、今年3月22日から4月20日まで実施したもの。分会組合員4000人と個人組合員302人に調査票を送付し、それぞれ2905人、89人から回答を得た。
「職場で腰痛予防のための教育・研修や具体的な対策が実施されているか」の質問に対しては「されていない」が44・5%で「されている」の36・4%を上回った。「されていない」と回答した人に対して「そのことでストレスを感じるか」と質問したところ「強いストレスを感じる」「軽いストレスを感じる」の合計が34・6%となった。(注・いずれも月給制組合員の回答。以下同様)

 

また「されている」と回答した人に具体的な内容を尋ねた(複数回答)ところ、最も多いのは「定期的な健康診断」で48・9%。以下「正しい介助法の実践」(39・2%)、「腰痛体操」(33・7%)、「2人以上での移乗」(28・5%)と続く。「介護機器の導入」は9・8%と少数。
「職場が受動喫煙防止対策を実施しているか」では「している」が48・0%で「していない」の23・1%を上回っている、ただし「わからない」も25・8%いる。

 

休憩室の環境半数が「不満」
「職場に休憩室はあるか」では、67・2%が「ある」と回答しているが、「休憩室に満足か」では「あまり満足していない」「満足していない」の合計が46・2%と、満足度は決して高くない様だ。不満な理由としては「狭い」「他の職員に気を使う」「事務用品や介護用品の収納など、他の用途の部屋と一緒になっている」などが多くなっている。

 

また、「職場(法人)には疲労やストレスなどに関する相談窓口があるか」では「ある」が56・4%、「ない」が18・9%。ただし「わからない」も23・5%いる。
受動喫煙対策などに企業側で取り組んでいても、それをスタッフが知らず、結果的に「職場は何もしてくれない」という不満につながっている可能性もある。
処遇改善などの取り組みについては、確実にスタッフに伝えることが重要だ。

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