学研ホールディングス(東京都品川区)傘下のメディカル・ケア・サービス(さいたま市)は、10月23日に中国天津市にて認知症専門施設「MCS中福中新生態城認知症センター」を開設。中国における高齢化を受けて、同社では、これまで南通市、広州市で介護事業を展開、今回で3棟目の開設となる。
「MCS中福中新生態城認知症センター」は、認知症専門施設として認知症の症状に関する知識や認知症者に対するケアの技術・コミュニケーションの取り方を中心とした研修に注力。介護に必要なチーム作りやリスク把握のトレーニングを実施。中国では、認知症への理解が進んでいないため、認知症者がその人らしく生活できる環境構築へのニーズが高まっているという。
その背景を受けて、これまで培ってきた実績を活かし、認知症者の”自立支援”を重視した個別ケアを提供する。
「利用者の被害妄想や帰宅願望といった症状の緩和が見られる。当施設を通じて認知症者でも、施設でしっかりとケアを受けられることを知って欲しい」と同社では語る。
また、介護スタッフだけでなく、多職種と連携して身体機能の回復にもアプローチする。敷地内には、リハビリデイサービス、脳障害からの回復リハビリセンターを併設。看護師は常勤で1名、医師による週2回の往診など健康管理体制を整えている。NPO団体とも提携しており、様々なボランティアにより利用者の個別の要望に応えられるサポート体制も構築している。
北京で事業展開
今後について同社では、「来年5月、北京に有料老人ホームの開設を予定するなど、北京を中心に事業展開を進めていく。また、当社が得意とする認知症ケアにも力を入れつつ、学研グループとのシナジー効果を図った事業展開も検討している」と話した。
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