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業務改善策、常に募集
優秀事例は社で表彰
 スーパー・コート 山本健策社長

 

──日本生産性本部から、2018年日本経営品質賞を贈られました。
山本 「理想人材像の独自設定と育成」「対話による方針共感度向上」などを評価していただきました。

 

──人材育成について、どのような取組みを行っていますか。
山本 「自律型感動人間」を人材の理想像に掲げています。「自分で考え」「自分で行動し」「自分で感動を産み出すことができる」人材のことです。「目の前の利用者に充実した日々を過ごしてもらうには、感動してもらうには、自分が何をすればいいのか」を常に考え、新しいことに取り組む姿勢を大切にしています。

 

──スタッフが自ら考え、全社的な取組みになっているものとして、どのような例がありますか。
山本 あるホームに認知症で介護拒否が強い利用者がいました。親しいスタッフがどれだけ声をかけても入浴してくれません。そこでスタッフが考えたのが、家族に「お風呂に入りましょう」と呼びかけるメッセージ動画を作成してもらい、それをタブレットで利用者に見てもらう、ということでした。実際に入浴につながったため、ほかのホームでも導入しています。
また、当社ホームの特徴である、椅子に座ったままでもできる体操「チアリズム」も、元々はあるホームのケアマネジャーのアイデアから始まったものです。

 

──そうしたアイデアを吸い上げる工夫は何ですか。
山本 業務品質の向上につながるようなアイデアを常に募集しています。誰でもウェブで応募できます。アイデアは上司が目を通し、よさそうなものが毎月1回、私まで上がってくる仕組みになっています。
また、優れたアイデアについては「フジキャタ賞」として表彰しています。「フジキャタ」とは「富士山の上に脚立を立てて上に乗れば誰よりも高い場所に行ける」という意味です。新しいことを始めるのに一からすべて新規でやる必要はありません。今、既にある物を上手く組み合わせることで、簡単に誰もできなかったことができます。

 

──このほか人材育成関係で取組んだことはありますか。
山本 私が昨年4月に社長に就任してから取組んだものとしては、エリアマネジャーの処遇改善があります。当社ではエリアマネジャーはホーム長の一部が兼務しているのですが、評価としてはあくまでホーム長としての業績や能力が主になっていました。これではエリアマネジャーは、責任は重いのにあまり評価はされないため、なりたいと思う人が出てきません。そこでエリアマネジャーの評価基準を見直し、業績連動型のインセンティブが付いた給与体系としました。これにより、エリアマネジャーのモチベーションもあがり、社内の憧れ的存在になりました。

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