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「グローバル推進戦略委員会」設置

---事業規模を教えてください。
濱田 当法人のスタートは、1979年4月の智鳥保育園の開設です。その後、超高齢化時代の進展を受け93年6月の特別養護老人ホームナーシングホーム智鳥を皮切りに介護事業に進出しました。現在は、近畿圏で30を超える施設を運営しています。今年2月に40周年を迎え、ますます社会に貢献できるよう、襟を正していきたいと思っています。

---外国人労働者の受入れには、どう取組んでいきますか。
濱田 介護業界への外国人労働者の受入れが話題になっていますが、現在は様々な業界で外国人が就労しています。大阪府下の保育園では全園児の4割が外国籍となっている園もあります。当法人では、今後の益々のグローバル化を視野に「グローバル推進戦略委員会」設置、海外でのネットワークづくりに取組んでいます。インドネシアの介護福祉士やフィリピン人留学生の受入れも進んでいます。
外国人職員の受入れは、真摯に介護業務に取組む彼らの姿が良い刺激になり、職員の就労意識にもいい影響が出ています。利用者からも、「遠いところから来てくれてありがとう」と感謝されることがあり、全体として希望のある展開が望めると考えています。

しかし、課題もあります。外国人の介護福祉国家資格の取得率の向上、資格獲得後の定着を図っていくことが肝要です。育成プログラムの開発や生活支援のコストなどは、解決しなければならない課題となっています。
本当に双方にとっていい結果を創っていくには、本格的な相互理解に取組む必要があります。ただ就労環境を整えるだけでなく、多文化の共有も大切にしていくためには、どのようなコミュニケーションが求められるのかを考えています。今後、長期間就労や国籍取得、家族が生まれることにも配慮がなくてはなりません。これは、業界だけでできることではなく、もっと広い視野を必要とする事柄です。

---国内人材の採用は、いかがでしょうか。
濱田 難しいですね。特に新卒の採用はゼロです。介護職に対するイメージが、現実よりかなり悪いと懸念しています。IT化の進展など介護業界の変貌、未来像を見せていかなくてはならないと考えています。新しいビジョンを描く力、これまでの介護業種より多様な人材へのアプローチも生まれるでしょう。

---今後の展開について、聞かせてください。
濱田 今年夏に「神戸垂水ちどり(仮称)」のオープンを予定しています。従来の施設とは違い、ケアサポートソリューション介護記録システムを導入します。これによって、入居者の起床や転倒などの状況を「見て駆けつけ」、呼吸による体動異常通知ができ「安否確認」のための夜間の巡回業務軽減など、介護業務の効率化、職員の負担の軽減を実現します。転倒など事故発生時の動画記録により原因を究明していきます。スマートフォンによるケア記録の作成など、未来型の介護業務対応で、新たなクオリティーを生み出すことができると考えています。
これらの情報は、介護スタッフ側で業務の改善に使われるだけでなく、入居者ともリアルタイムで共有し、日々の行動の自律性を促し、その人らしい暮らしを長く楽しめる環境づくりにつながることを願っています。

法人概要
社会福祉法人 晋栄福祉会
設立 1979年2月
所在地 大阪府門真市北島町12番20号
代表的施設 中山ちどり

外国人人材積極受入れ 社会福祉法人晋栄福祉会(大阪府門真市) /濱田和則理事長

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