厚生労働省は3月29日「平成30年度 有料老人ホームを対象とした指導状況等のフォローアップ調査」の結果を発表した。それによると、未届け有料老人ホームの数は899件で、前年度の1049件より減少した。
1年で211件を新たに把握
この調査は今回で10回目。昨年6月30日時点での数値を調査・公表している。調査によると有料老人ホーム(以下・ホーム)としての届出を行っている施設数は1万3354件で、第9回調査(2017年6月30日時点)より746件増加。一方で未届けホーム数は899件で150件減少。この結果、全体に占める届出率は93・7%で前回より1・4ポイント上昇している。
前払金保全59件が未実施
前回調査で未届けとされた1049件のうち、223件は昨年6月30日までに届出を行い、138件については実態調査の結果ホームには該当しないとされた。しかし、1年間で新たに211件が未届けホームとして把握された。
また、前払金の保全措置の実施状況に関する調査も行っている。前払金保全措置が義務付けられているホームは1万1541件。うち前払金を徴収しているホームは1440件。このうち59ホームが保全措置を講じていない。保全措置を講じていないホーム数は前回の39件より増加している。
こうした結果を受けて、厚生労働省では3月29日付で都道府県等に対し、①未届けのホームについて速やかに実態把握を行い、ホームに該当する場合には、厳正かつ適切な指導監督を徹底すること、②未届けのホームの実態把握を進めるため、市区町村と連携を図るとともに、届出を促進するための仕組みを強化すること、③前払金の保全措置を講じていないホームに対し、改善に向けた指導監督を行うこと、などを求める通知を行い、指導監督の徹底を要請している。
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