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バイタルモニター・カルテをスマホで

---事業概要を教えてください。
池田 当法人は「特別養護老人ホームときわ」の運営を目的に設立されました。「ときわ」は、医療法人社団関田会と学校法人玉田学園の協力を得て昨年12月1日に開設しました。関田会「ときわ病院」の「仁愛、至誠、奉仕」のもと、公益性の高い3法人が知恵を集め、地域ですべての世代が安心できる暮らし、交流する「地域の中の大きな家」です。

---施設の特徴は。
池田 日本は核家族化が進み、在宅ケアが難しい環境となりました。さらに、療養型病床廃止で、医療の必要性が低い高齢者は居場所をなくしました。しかし、地域には居場所のない世代を生まないコミュニティが必要です。当施設は入居者の生活の場であり、家族が帰るまで子供たちが集う場であり、元気な地域の高齢者が気軽に訪れる場であり、人々がイベントを開く場です。そんな暮らしを緩やかに覆う大きな屋根のような存在になりたいと思います。

職場としては、職員が病的な症状や看取りにも安心して対応できるよう、診療所を併設しています。「食べられる」のケアを確かにするため、常勤の歯科衛生士もいます。入居者以外にも、空床利用型短期入所、在宅介護者のレスパイトにも対応します。
また、ZEBリーディング・オーナーでもあります。「2017年度ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)実証事業」に採択され、快適な居住空間と高省エネ性能を実現しました。24時間稼働する施設にこそ、必要な投資だと思います。

---人材難が続きますが、開設時の人材確保はどうでしたか。
池田 人材難の問題はありませんでした。最先端のITサポートシステムを採用し、睡眠・覚醒・呼吸状態のモニタリング、ナースコール、介護カルテがスマートフォンと連動しています。介護負担の軽減と利用者のバイタル管理の質的向上を実現しました。

職員の良好な労働環境にも力を入れています。腰痛防止などの身体ケア機器を設置した職員用のケアルームを備えています。職員が、自分たちの思いを発揮できる環境が大切です。最先端の介護スタイルを創っていこうとする職員の希望を、できる限り叶えていきます。それが、入居者、地域のクオリティーに繋がるはずです。

---外国人労働者の受入れへの取組みは。
池田 日本の人口が減少しても、未来が活気ある社会であるためには、外国人労働者は歓迎すべきです。人材難解消の視点からだけでなく、外国人とのウインウインの交流を実現させる視点から、18年10月に国際ボランティアNGO「USHA Japan」を設立し、介護福祉に関心のあるネパールの人達の介護福祉士の資格取得を支援していきます。

カトマンズ市でも、日本の介護業分野への就労希望の若者にセミナーを実施します。これまでの神戸常磐大学とNGO「ハチガンダ福祉協会」との医療・教育研修や、ネパール医科大学との学術・教育交流が基盤になっています。

---今後の展開を聞かせて下さい。
池田 最先端のIT化を進め、新しいモデルをつくりたいと思います。国を超えて、若い職員が活躍でき、「楽しい」を生み続けられる施設を目指します。

 

法人名 : 社会福祉法人洗心会

理事長 : 池田 省平

設立 : 2017年6月
法人所在地 : 神戸市西区前開南町2丁目1番12号
代表施設 : 特別養護老人ホーム ときわ

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