デイサービスや訪問看護、在宅療養支援診療所などを展開する楓の風グループ(東京都町田市)は昨年、社会的自立支援の尺度を定め、その測定を可能とするアウトカムスケール「SIOS」を開発。Excel版を無償公開しているが、今月末よりWEB上でも利用できるクラウドサービスを開始する。
社会的自立支援アウトカムスケール「SIOS」は、介護サービス利用者の身体機能維持・改善とともに取り組む、「活動」「参加」の目的、及びアウトカムを明確にするもの。アウトカムの尺度はICF(国際生活機能分類)に準拠した形で定量的に導かれる。研究には昭和大学保健医療学部が協力した。
アセスメント時にSIOSの設問を読み上げて質問をすることで、潜在的能力に関する情報の探索や本人の価値観・過去の経験の聴取に誘導。目指すべき生活のイメージや目標を具体化させる。
利用者自らが選択の決定主体であることを自覚することで、「何のために介護サービスを使うのか」を理解でき、また介護スタッフは利用者の目的を見据えてケアを実践できるのだという。
近年、自立支援は要介護度の維持・改善など身体的自立にのみフォーカスされるケースが目立つ。SIOSの活用は、本来の目的である社会的自立へのアプローチとなる。
SIOSは昨年よりExcel版を無償公開しており、楓の風グループのホームページよりダウンロード可能。また今月末より、クラウド型介護支援システムを提供しているカナミックネットワークのサイトでクラウド型サービスの提供も開始する。
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