ケアに専念できる環境へ
オリックス・リビング(東京都港区)は6月、AIロボットの開発を手掛ける米国のAeolus Robotics Corporation(以下・Aeolus社)と、AI搭載型サービスロボット「アイオロス・ロボット」の導入に向けた実証試験などを行うコンサルティング契約を締結した。
アイオロス・ロボットは、高度なAIセンサーを搭載している自律型ヒューマン支援ロボットだ。空間認識機能・物体検知能力による周辺の環境地図の作成・自律走行が可能だ。2本のアームを使用して物品の運搬もできる。
昨年11月より、オリックス・リビングが運営する施設で、物体の検知や移動、物品の運搬などの動作確認を重ねてきた。今回の提携により、同社が介護施設運営で蓄積した知見や課題解決のノウハウをAeolus社に提供、実際の活用シーンに即したユーザビリティの向上を共同で行う。
施設の構造や設備を踏まえたロボットの性能評価と機能の向上、スタッフによるスマートフォンやタブレットを用いた操作性の確認、ロボットに代替可能な業務の洗い出しと実行に向けた検証などを実施する。
自立ロボ実用化へ
具体的には、顔や体格から人物を検知しての入居者の認識、音声や動作でのあいさつ、周囲の環境情報の学習機能などを活用した「見守り」。生体信号検知機能により発作や転倒を検知しスタッフに発信する「緊急対応」。目的物を検知し取りに行く、物品を持った状態での走行、エレベーターの操作・単独乗降などの機能を活用した「運搬」。これらの業務をロボットが担い負担軽減・省力化を目指すという。
統括部の加藤温美ブランド戦略課長は「『アイオロス・ロボット』の導入を見据えて実証実験を行い、有資格者のスタッフでなくてもできる業務をロボットが担うことにより、『人の手による介助』の時間を増やし、入居者へのサービス向上につなげたいと考えている」と語る。
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