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書類作成代行、ICT提供

ナッセ(大阪市)は訪問介護事業所の特定事業所加算の取得を支援するサービスを展開している。導入3ヵ月後からの加算獲得を実現。既に数ヵ月で約60社が活用。年内に100社の導入を目指す。

特定事業所加算とは質の高いサービスを行う事業所を評価する制度。職員の配置要件など人材要件と品質向上に向けた体制要件を満たすと売上げの5~20%の加算が取得できる。

同加算はⅠからⅣまである。人材要件は5項目あり、「介護福祉士の割合が30%以上」と「介護福祉士と実務者研修修了者もしくは介護職員基礎研修者が50%以上」のいずれか、「実務3年以上の介護福祉士」と「実務5年以上の実務者研修修了者」のいずれかを満たすことなどが課せられている。Ⅰの場合、加算は20%、Ⅱの場合、加算は10%。
Ⅱを満たすには上記の要件のいずれかを満たしていればよい。同社によれば、「これまで支援してきた実績で言えば、要件はⅡが満たしやすい傾向にある」(足立浩社長)という。

体制要件は、個別の研修計画、技術指導を目的とした会議、サービス提供責任者からの事前指示およびサービス提供後の訪問介護員等からの報告、訪問介護員の健康診断、緊急時の対応方法の5項目。加算を取得するためにはすべてを満たす必要がある。

同社がこのほど開発した加算獲得サービス「プロサポ」は、体制要件をすべて満たせるよう、書類作成、ICT提供、事務運用を代行する。行政への申請業務のサポートから、個別の研修計画作成、研修システムの提供、会議の議事録・出席簿の作成、指示報告システムの提供まで行う。加算取得申請後は体制要件が毎月更新できるよう状況の確認・改善を図っていく。オンライン研修システムも用意しており、事業者の研修準備も不要だ。

指示・報告については、独自のICTシステムを活用。まずサービス提供責任者が事前に利用者別の指示をシステム上に入力。あらかじめ発行され利用者宅に設置されたQRコードを職員がスマートフォンや携帯電話で読み取り、「出勤」を押すと指示内容が表示される仕組み。サービス提供後、再度QRコードを読み込み、「退勤」を押すと報告の入力欄が表示され、報告内容を入力すると業務が完了する。

加算取得については、導入後2ヵ月半ほどのテスト期間を設け、運用体制を構築したうえで3ヵ月目から加算を取得できる。導入費用は業務準備金として30万円、月額が6万8000円。月間売上500万円の事業所の場合、導入1年目から加算分の売上が支出を302万円上回る。

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