2ヵ国の業界団体が提携
日台介護産業交流サミット
「日台介護産業交流サミット2019」が7月23日から日本と台湾で開催された。同サミットは今回が3回目。7月26日には台湾の介護団体・強強倶楽部と日本の全国介護事業者連盟(介事連)が台北で業務提携を締結。日台の介護産業の交流促進を図る。
台北でのサミットに先立ち23日、東京で開催された「住まい×介護×医療展」にて同サミットを開催。台日産業技術合作促進会の林峻暉秘書長、介事連の斉藤正行専務理事があいさつ。「『介護のある生活』の質をIT技術でどう向上させるか」をテーマに、日本と台湾の介護事業者がプレゼンテーションを行った。コーディネーターを綠之園健康事業股份有限公司の津﨑徹総経理が務めた。
7月26日の台北のサミットでは、台日産業技術合作促進会の荘月清理事長による開幕宣言後、衛生福利部の陳時中部長(大臣)、日本台湾交流協会台北事務所の星野光明副代表らがあいさつした。
PwC Taiwanの蔡晏潭氏、全国介護事業者政治連盟の久野義博会長、介事連の斉藤正行専務理事らが講演。蔡氏は台湾の介護産業の趨勢について講演。久野氏が社長を務める日本ヒューマンサポート(埼玉県春日部市)は全国で介護事業を展開。86事業所、約2000室の高齢者施設を運営している。講演では介護人材の確保に向けた国による取組み、労働市場の動向などについて指南した。
斉藤氏はアジア健康構想、日本式介護(自立支援介護)、ICT活用による事業戦略事例を紹介した。
討論会では、PwCTaiwan会計士の周筱姿氏、国立陽明大学ICF研究センター主任の李淑貞氏、久野氏、斉藤氏が登壇。李氏は日本の自立支援介護や生活リハビリに、周氏は日本の福祉用具にそれぞれ高い関心を示した。
午後のセッションでは、台湾側・日本側それぞれ4社の介護事業者・福祉用具メーカーがIT技術の活用についてプレゼンを行った。日本側からは夢幻(名古屋市)、社会福祉法人慶生会(大阪市)、長者の森(静岡県焼津市)、フランスベッド(東京都新宿区)が登壇した。
強強倶楽部は本年中に周辺事業者も巻き込み、台湾高齢産業創新発展協会を設立する予定。
台湾では高齢化率が既に14%に達しており、2026年には20%になると予測されている。政府もシルバー産業、介護産業の育成に注力している。
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