次亜塩素酸水溶液普及促進会議
6月29日、一般社団法人次亜塩素酸水溶液普及促進会議(札幌市、越智文雄代表)は、一般社団法人化を受けた設立総会と記念シンポジウムを東京KKRホテル(東京都千代田区)にて開いた。
定員100人が集まった会の冒頭では、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)が6月26日に発表した「新型コロナウイルス対策として次亜塩素酸水は有効」と記された最終報告に関し、一定評価する姿勢を示した。
同会議ではNITEの発表後に公式HPで「今回の発表は、新型コロナ対策に次亜塩素酸水溶液が有効であることを政府が確認した画期的なものであり、これからの感染対策に具体的に、より効果的に活用してもらうために業界として検討を進めていく」とした一方、「関連資料の中で、次亜塩素酸水溶液の効果的な活用手段としての空間噴霧について科学的根拠に基づかない否定的記載があるが、国民のみなさまに安心して活用してもらえるようにより理解しやすい事例などを公表し、当局と一緒にガイドラインを検討するなど、科学的根拠のない誤った風評を正していく」とも表明していた。
会場の入口には、あかりみらい(札幌市)が考案した「次亜塩素酸除菌トンネル」が設置された。研究者による発表では「介護施設で次亜塩素酸の空間噴霧を行う場合は、無人のときに1時間程度行うことが望ましい」(北海道大学玉城英彦名誉教授)といったアドバイスのほか、「空間噴霧は適切な塩素濃度の次亜塩素酸水を用いれば人体に害はない」(三重大学大学院福﨑智司教授)との見解を示した。
現在、経済産業省、厚生労働省、消費者庁の連名で新型コロナウイルス対策として次亜塩素酸水の利用方法に関するポスターが作成・配布されているが、同会議はこれらの省庁に質問書を提出。「国民に広がった不安と混乱を解消するために、今後次亜塩素酸水溶液の空間噴霧の有効性と安全性について専門委員と業界団体の専門メーカーを集めた実用に即した検討会と科学的試験を継続すること」などを求めている。
この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします
Twitterでフォローしよう
Follow @kj_shimbun