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認知症グループホーム

 

2018年度介護報酬改定で創設された認知症グループホームを対象とした緊急ショートステイ事業について、8割強の施設が実施していないことが、7月8日の社会保障審議会介護給付費分科会で明らかになった。また同改定で新設された医療連携体制加算( Ⅱ )、同(Ⅲ)を算定した事業所もそれぞれ3.7%にとどまった。

 

 

 

介護給付費分科会で提示された資料では、公益社団法人日本認知症グループホーム協会(東京都新宿区)が19年度に実施したアンケート調査結果が示された。

 

 

18年改定で新設した加算に関し、定員を1名だけ超えた受け入れが可能な緊急ショートステイについて、回答した277事業所のうち227施設(81.9%)が「実施していない」と回答、「実施している」との回答は46施設(16.6%)にとどまった。実施していない理由で最も多かったのは「個室がない」で63.0%。次いで「緊急利用のニーズがない」(35.7%)、「人員基準をみたすことが困難」(15.4%)などの回答が続いた。

 

 

 

緊急ショートステイについて、看護小規模多機能型居宅介護では個室以外も認められているのに対し、認知症グループホームの場合は個室が要件になっている。また期間について、ショートステイや看護小規模多機能型居宅介護は原則7日以内、事情によって最長14日以内の受け入れが可能だが、認知症グループホームは例外規定がなく、一律7日以内となっている。

 

 

同じく18年改定で新設された医療連携体制加算(Ⅱ)と同加算(Ⅲ)に関しては、1529事業所が回答。
このうち、7割超の1110事業所が既存の医療連携体制加算(Ⅰ)を算定していると回答したが、同(Ⅱ)は56施設(3.7%)、同(Ⅲ)は57施設(3.7%)と低迷した。(Ⅱ)(Ⅲ)を算定しなかった理由では「常勤換算方法で正看護師・准看護師の確保ができないため」が59.1%と最も多く、次いで「喀痰吸引、経腸栄養の実績要件がクリアできないため」が27.9%だった。

 

 

 

もう1つの新設加算、入院時費用については、1529事業所のうちの639ヵ所(41.8%)が算定。「入院者なし」(31.5%)、「入院者はいたが算定せず」(21.3%)を上回った。

 

 

 

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