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「朝活」でセロトニン活性化

 

緊急事態宣言が解除されても、高齢者住宅や介護施設は依然厳しい入退室制限が続いています。外出が思うようにできない生活が続くとストレスとなり、この蓄積と先行き不安感で「コロナうつ」へと進行していく人が増えています。

 

 

こうした不安感をなくし、精神を安定させ、脳内に負の記憶が過剰に形成されるのを抑制するのが脳内に分泌される神経伝達物質「セロトニン」です。

 

セロトニン神経系は脳の視床下部という部位にセロトニンを放出して、睡眠と覚醒に関わっています。そのためセロトニン神経系の活性度が低下すると、視床下部に信号が行きにくくなり、寝起きが悪くなるなど睡眠障害の原因になります。

 

また、不安感が強くなり、うつ病の原因になります。コロナうつの原因は前述のストレスからくる不安感でセロトニン活性が低下するからです。

 

 

日常生活で脳内セロトニンを増やすには?

 

第一は「太陽の光を浴びる」ことです。光刺激が網膜から脳幹の縫線核という部位に伝わると、セロトニンの生合成が始まり、脳全体のセロトニン神経系を通じて脳が”覚醒状態”になります。

 

第二は「リズム運動」をすることです。これは「イチ、ニ、イチ、ニ」とリズミカルに運動をすることで、ウォーキング、よく噛んで食べること、ヨガなどの吐き出す呼吸が挙げられます。

 

 

 

 

「どうもコロナうつ気味で調子が悪いんだよ」という方は是非明日から、起床後太陽の光を浴びながら、リズミカルに30分歩き、その後シャワーを浴び、よく噛んで朝食をとることをお勧めします。

 

ちなみに、朝シャワーは活動モードへのスイッチです。自律神経の面では、寝ている間はリラックスの神経である副交感神経優位ですが、起きると活動の神経である交感神経が優位になります。すると自然免疫の一つであるNK(ナチュラルキラー)細胞の活性が上がることもわかっています。

 

この一連の「朝活」が日常生活で脳内にセロトニンを増やし、コロナうつを解消するのに有効です。

 

 

 

村田アソシエイツ代表 東北大学特任教授 村田裕之氏

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